電気工事でする通線・延線工事に使う通線・延線工具(吊り金車)を紹介してます。
電気のケーブルを中空で支持するためにメッセンワイヤーにケーブルフックを使って支持することも多いと思いますし、街中でバケット車に乗って、ケーブルを敷設してるところを見かけることもあると思います。
この作業の中で、先に述べたような作業を行ってることもありますし、大きな工場の敷地内に建つ建屋間に電力ケーブルなどを敷設することもあるでしょう。
このような時も、メッセンワイヤーを使って行うのがほとんどだと思います。
このメッセンワイヤーにケーブルを敷設する際に使うのが吊り金車です。
メッセンワイヤーに吊り金車を取付けて、そこに敷設するケーブルを通し、最後にケーブルハンガーを取付けて、ケーブルをメッセンワイヤーに吊り下げて完成です。
仮に吊り金車が無く、重いケーブルを持ち上げながら、この作業を行うとなると、かなりの体力が必要ですし、吊込み間隔をそろえるのも大変ですから、一度ケーブルハンガーを取付けてから、間隔を調整しなくてはならず、二度手間になってしまって、作業時間が長くなってしまいます。
こんなことをしていたのでは、道路だったら車や人の通行に支障をきたしてしまいます。
工場の敷地内でも同じで、作業中通行止めなどの措置を取らなくてはならなくなり、搬入業務などの妨げになるので、長時間通行止めにすることはなかなかできないもので、吊り金車を使って手早く敷設することが求められます。
吊り金車は、屋外だけでなく屋内配線でも活用することもあり、電気工事の中ではよく使う道具の一つです。
電気工事を行うなら持っておきたい道具の一つだと思いますが、吊り金車は、一つでは使い物にならず、ある程度の数が必要だし、使う箇所によって金車の形状も違います。
下からの引き上げ部分には4連金車を使うなど、どのようにケーブルを扱うかで使い分けなくてはならないので、種類の違うものも用意しておく必要があるので、
揃えるとなると、かなりの出費は覚悟しなくてはなりませんが、必要経費だと割り切って買うしかないでしょう。
みなさんの購入時の判断の参考になればと、私が使ってるものなどを紹介しておきます。
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通常の吊り金車はこれを使っています。
大小それぞれ必要数を揃えて、いつでも持ち出せるようにコンテナボックスに収納して倉庫に保管しています。
屋外作業の場合は簡単に目視できるので、足りなくなることはありませんが、屋内で使ったときは、外し忘れがあったりすることが多いので、最後に数の確認を必ず行うようにしています。
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4連金車はこれを使っています。
やっぱりこの手の道具は、育良精機のものが一番だと思うので、私は電気工事を始めてからずっと育良精機の製品を使っています。
この4連金車には、私が使ってるタイプと別のものもあるので、どちらが良いのかは、みなさんで判断してください。
因みにもう一つのほうが価格的にはリーズナブルなので、紹介しておきます。
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4連金車のもう一つのものですが、設置するのがちょっと面倒なので、私は持っていませんが、よその電気工事屋さんの応援に行ったときに使ったことがあります。
印象としては、使いにくいとしか言いようがありません。
やはり私が使ってるもののほうが使いやすいんですが、その分価格が高いので、最初に使いやすいものを選ぶか、価格を選ぶかで、その後作業効率が変わってくるので、それを考えたら初期投資だと思って使いやすいものを選ぶべきだと考えます。
次はハンドホールでの入線作業に使うものです。
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見て分るように、ハンドホールの角でケーブルが擦れて傷つかないために使うローラーです。
ケーブルウインチで引っ張ったりするとハンドホールの角でケーブルが擦れて傷ついてしまうので、それを防ぐために必要なのがこの3連コロです。
このほかに、配管からケーブルが出てきたところをスムーズに引き出せるようにするために、こんな製品も販売されています。
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ハンドホール内の配管出口付近に設置して使うものです。
使い方を図で示したものが下の画像です。
※育良精機ホームページより
これを見る限り、使うと便利なのはわかるんですが、いかんせんこれだけのために、この価格はちょっと・・・
やっぱり価格がネックだったんでしょうか?
楽天からもAmazonからも商品が無くなってしまいました。
このほかに使える金車を紹介しておきますので、気になるものは、チェックして内容を確認してください。
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多目的金車は、屋内配線用に開発されたような製品で、屋内でのケーブル延線作業には、抜群の威力を発揮し、なおかつケーブルへのダメージを最小限に抑えられるように工夫されています。
これも、よその電気工事屋さんで使ったことがあるんですが、本当に良いものだと感じて私も買おうかと迷ってるところです。
屋内配線工事が多いのなら、持っておくといいですよ。
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シーソー金車は、ローラーがケーブルの屈曲に合わせて動いてくれるので、スムーズな延線ができると思いますが、あまりにも高すぎて手が出せない金車です。
さてここまでは、育良精機の金車をいろいろ紹介してきましたが、他社の製品も紹介しておかなくはならないので、ここから少しですけど、他社の金車を紹介しておきます。
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最後は、デンサンと藤井電工の吊り金車を紹介してきましたが、どれを使っても同じようなものだと思いますから、みなさんの好きなものを使ってください。
私は、育良精機の金車をおすすめしますけどね。