電気工事で使う切削工具として、もっともポピュラーなのが、ホールソーでしょう。
電動ドリルに取付けて、簡単に孔をあけることができるので、使い勝手がいいというのがその最大の要因です。
あまり開口の仕上がりを気にしなくていいのなら、ホールソーに勝るものはないと言っても過言ではありませんが、配電盤やキューピクルといった仕上がりが気になるものには使いにくいものですから、そんな時にはノックパンなどほかの工具を使うことになります。
それでも、芯棒を通すための孔は必要なので、結局ホールソーは必要です。
ホールソーの便利なところは、ドリルにセットしてすぐに使えるということと、充電ドリルに取付ければ、高所に取付けられた既存のプールボックスなどにも追加配管などの孔を簡単にあけられるという事でしょう。
しかし、仕上げ塗装や鏡面仕上げされたようなものに使うと、細かな傷ができたり、時には焼けてしまうこともあり、仕上げ材での使用には慎重さが必要になります。
そのため、基本的にホールソー使用時には切削オイルを塗布しながら使うものですが、これも鏡面仕上げなどでは油膜が残ってしまって、仕上げ材を台無しにしてしまうことになるのでNGです。
とまあ、多少の制約はございますが、電気工事でホールソーは便利なものに変りはなく、絶対必要な切削工具ですから、私が使って便利で使いやすいものをご紹介させていただきますので、ご覧ください。
デンサン(DENSAN) クイックダブルホールソーセット HW-2142S |
デンサン(DENSAN) バイメタルホールソー JHU-2133 |
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私はこの二つのセットを使い分けています。
クイックダブルは、主に電気ドリルで使うときに、そしてバイメタルのほうは充電工具で使っています。
この使い方は、メーカー推奨を忠実に守った使い方ですので、私と同じように使い分ける必要もないと思いますが、無理をさせるとそれだけ寿命が短くなるので、結果的に無駄な出費が増えるだけなので、できれば使い分けたほうがいいでしょう。
バイメタルホールソーに関しましては、切れなくなったら本体ごと買い替えなくてはなりませんが、クイックダブルは交換用の替刃が用意されていますので、それを購入して交換すればいいだけです。
デンサン(DENSAN) クイックダブルホールソー Φ21 H-2127 |
デンサン(DENSAN) クイックダブルホールソー Φ33 H-3342 |
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切れが悪くなってきたら、前もって用意しておけば、現場ですぐに交換して新品の切れ味を取り戻せて仕上がりも良くなりますし、作業効率も良くなります。
ホールソーの刃の磨耗を抑え、さらに対象物の焼けを軽減するためには、使用時に切削オイルの塗布が大切ですので、私が使っている切削オイル2種をご紹介させていただきます。
デンサン(DENSAN) カッティングペースト CP-100D |
AZ(エーゼット) 切削オイルスプレー AZ009 |
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切削オイルは、ペーストタイプとスプレータイプを使い分けています。
ペーストタイプは、地上での固定物に対しての孔あけ作業に使い、スプレータイプは垂直面での孔あけに使います。
このように使い分けることで、ホールソーと対象物の両方を保護しながら、少しでも無駄なくきれいに開口するようにしています。